FXで2年間遠回りした僕が、「手法探し」をやめて一貫性の難しさに気づくまで

紺色の背景に、遠回りするひもを置いたノートを描いたFX経歴記事のアイキャッチ

僕がFXを学び始めたのは、2023年5月ごろのことです。これまで主にゴールド(XAU/USD)をトレードしてきました。

順風満帆だったわけではありません。リアル口座で3万円から始めた資金が、約25万円まで増えたこともありました。

しかし、負けが込むと「早く取り返したい」という感情が抑えられなくなり、冷静さを失っていきました。最終的には増やした利益どころか元の資金もほぼ失い、口座残高は底をついてしまいました。

その後も約2年間、他人の手法を追いかけては、少し負けるとまた別のやり方に乗り換える……というループを繰り返していました。自分なりの手応えを掴みかけても、欲が出ると決めたルールを守れなくなってしまうのです。

今でも、自分が一人前のトレーダーだとは思っていません。現在はリアルトレードよりも過去検証に重きを置き、AIツールで記録や振り返りをしながら、自分のトレードと向き合っています。

この記事では、仮想通貨からゴールドFXへ移った経緯や資金を失った経験、手法を探し続けた約2年間、そして「一貫性を保つことの難しさ」に気づくまでの過程を振り返ってみます。

勝ち方を教えるようなノウハウ記事ではなく、僕自身が通ってきた遠回りの記録です。

目次

ギャンブル感覚で取引していた頃

FXに触れる前、僕は仮想通貨を触っていました。一時期は仮想通貨系のWebライターとして活動していたこともあります。

その頃からFXの存在自体は知っていて、ビットコインなどで少し取引してみることもありました。

ただ、本気で勉強していたわけではなく、感覚としてはほぼギャンブルです。当然ながら、勝てるはずもありませんでした。

大学生風のトレーダーをきっかけに、ゴールドFXへ

仮想通貨の熱気が落ち着いたころ、YouTubeなどでFXについて調べ始めました。

そこで目にとまったのが、ゴールドを中心にトレードしている大学生風のトレーダーでした。自身のトレードを公開しつつ、相場を淡々と、慎重に分析している姿がとても印象的でした。

ギャンブル感覚でチャートを眺めていた当時の自分とは、相場への向き合い方が根本から違っていたのです。

自分と変わらない、あるいはもっと若い人でも、真剣に相場を学び、分析を積み重ねることで結果を出している。その姿を見て、「自分も本気で向き合えば、何か可能性を見つけられるかもしれない」と感じました。

そのトレーダーがゴールドを扱っていた影響もあり、僕もゴールドをメインに勉強をスタートしました。

また、ちょうどこの時期に登場したChatGPTの存在も、僕にとっては大きな転機でした。

当時Webライターをしていた僕は、話題になり始めたChatGPTを試してみて、「これ、めちゃくちゃ記事を書けるやん」と衝撃を受けたのを覚えています。

AIの生成する文章の質の高さを見て、「この先、Webライターの仕事だけで続けていくのは簡単ではないかもしれない」という焦りが生まれました。FXという別の選択肢に本気で取り組もうと考えたのには、こうした背景もありました。

当時は仕事への不安の種だったAIを、今ではトレードの記録や検証のパートナーとして使っているのですから、自分でも不思議な巡り合わせだなと思います。

夜の机でチャートを見ながらノートに書き込み、FXを学ぶ男性のイラスト

資金が増えた数か月

FXを学び始めた当初は、その大学生風トレーダーの動画を見ながら、手法を真似る形でトレードしていました。

最初の数か月は不思議なほど順調でした。3万円を入れたリアル口座の資金は、あれよあれよという間に約25万円まで増えていきました。

「この手法を続けていれば、これからも同じように増やしていけるんじゃないか」

当時は本気でそう思っていました。

ですが今振り返ると、ただその時期の相場環境が、たまたま使っていた手法と噛み合っていただけだったのだと思います。当時の僕には、実力で勝てたのか、相場の波に拾ってもらっただけなのかを判断する目すらありませんでした。

「取り返したい」という気持ちでトレードが崩れた

相場の地合いが変わると、それまでのように勝てなくなりました。

負けが重なると、心に焦りが生じます。冷静にチャートを分析することよりも、「減った分を早く取り返したい」という感情が勝つようになりました。

結果としてトレードは雑になり、あっという間にギャンブル化。約25万円まで増やした資金のほぼすべてを溶かしてしまいました。

参考にしていたトレーダーの発信をあらためて見返すと、彼はどこまでも慎重にリスクを管理し、相場を分析していました。対して僕は、負けが続いた途端に感情をむき出しにして自滅していたのです。

手法の形だけをなぞっても、相場と向き合う姿勢までは真似できていませんでした。

一度資金を増やすことと、同じ手法を一貫して守りながら冷静にチャートを見続けること。この2つは、まったくの別物だったのです。

チャートに感じた「美学」

口座資金を失い、相場から離れていた時期もありました。それでも、完全にやめる気にはなれませんでした。

自分で言うのも難ですが、僕は人とのコミュニケーションが得意なほうではありません。ネットを介した仕事であっても、基本的には人とのやり取りや関係構築が不可欠です。

一方、FXはどこまでも「自分と相場」だけの世界です。画面にあるのは、淡々と動くチャートだけ。

ローソク足1本の裏側では、天文学的な金額のお金と無数の思惑が交錯しています。それなのに、自分のモニター上には、ただシンプルな値動きとして表示される。

そこに、僕は一種の「美学」のようなものを感じていました。

もちろん、FXの世界が甘いという意味ではありません。続けていれば、「もっと利益を伸ばしたい」「損を取り返したい」「チャンスまで待てない」といった、自分の欲・恐怖・焦りと嫌でも向き合うことになります。

ドロドロした感情を抱えながら、それでも静かに相場を見つめ直さなければならない。FXは想像以上に精神的に深い世界だと感じたことも、相場に残り続けた理由の一つでした。

人の手法を追い続け、一貫性を保てなかった

そうして続けたものの、その後の約2年間は「手法探しの旅」に出て迷走することになります。

YouTubeやXで新しい手法を見かけると、「このやり方なら勝てるかもしれない」と飛びつく。 何度か勝てても、少し連敗すると「やっぱりダメだ」と疑心暗鬼になり、また次の人の手法を探す。その繰り返しでした。

いま振り返れば、問題は手法そのものではなく、「一つの手法を一貫してやり切れない自分自身」にありました。

トレーダーによって、見ている時間足も、資金量も、チャートを見られる時間も、性格も忍耐力も違います。

誰かにとっての「勝てる手法」が、生活スタイルも性格も異なる自分にもそのまま通用するとは限りません。自分に合うやり方は、人それぞれのはずです。

僕に必要だったのは、次から次へと新しい手法を探すことではなく、「自分に合ったやり方を一つ選び、それをブレずに継続すること」でした。2年近く遠回りをして、ようやくその当たり前の事実に気づきました。

他人の手法探しから自分の条件での検証を経て、ルールを一貫して守るまでの流れ

XやYouTubeで他人の手法を見るのをやめ、インジケーターを外した

2025年10月ごろから、情報との向き合い方を根本から見直しました。

それまではXやYouTubeで、さまざまなトレーダーの手法や相場観を熱心に追っていました。しかし、他人の意見を見ている限り、いつまでも自分の軸は定まらないと痛感したからです。

そこで、SNSや動画で他人の手法や相場予想を見るのをスパッとやめました。経済指標や国際情勢などの事実関係を追う以外、新しい手法を探すための情報収集は断ち切ったのです。

あわせて、チャートに表示していたインジケーターもすべて消しました。

画面に残したのは、ローソク足と水平線だけ。そこにマルチタイムフレーム(複数の時間足)分析とファンダメンタルズの要素を少し加える形に絞り込みました。

これまでの約2年間の中で、「ここなら自分なりに根拠を持ってエントリーできる」と思える場面だけに狙いを定めたのです。

一度手応えを感じても、また一貫性を崩した

エントリーを絞るようになってから、トレードの安定感が増し、無駄な負けが減っていきました。

まずはデモトレードで資金を約3倍に増やすことができ、自分なりのやり方に少し手応えを感じました。そこで、再びリアルマネーを入れて試すことにしたのです。

リアルトレードでも、一時は元手を約2倍にまで増やすことができました。

ところが、資金が増えてくると、またしても内側から欲が顔を出します。

僕のトレードは1時間足や4時間足を基準にしているため、本来エントリーのチャンスはそれほど多くありません。それなのに、「短期足を使えば、もっとトレード回数を増やせるんじゃないか」と考え始めてしまったのです。

思いつきで短期足用の手法を試したり、感覚的なトレードに手を出したりするようになりました。

その結果、本来守るべきルールと短期足でのギャンブル的なトレードが混ざり合い、またしても一貫性が崩壊しました。

短期足で負けると焦りが生まれ、本来なら冷静に見極められるはずの1時間足・4時間足のトレードまで判断が狂っていきます。

最終的には増やした利益をほとんど吐き出し、資金は元の水準まで戻ってしまいました。そこでトレードを止め、一度口座から出金しました。

自分に合う手法を見つけること以上に、「その手法を崩さずに守り続けること」がいかに難しいかを、身をもって思い知らされた経験でした。

トレード回数を求めず、自分なりに根拠を持てる場面を待つ

現在の僕は、1時間足と4時間足を軸にチャートを見ています。

この時間足をメインにすると、狙える場面はそれほど多くありません。チャンスは週に1〜2回あればいいほうです。

以前の僕は、少し手応えを掴むと「もっとトレードしたい」「利益を早く積み上げたい」と回数を求めてしまい、その結果として短期足に手を出して自滅しました。

その反省から、今は「トレード回数」を追いかけるのをやめました。あらかじめ決めた条件がすべて整うまで、何もしないで待つことを最優先にしています。

ここで言う「根拠を持てる場面」とは、100%勝てると確信できるポイントのことではありません。ローソク足、水平線、上位足の環境認識、ファンダメンタルズなどを総合し、「ここなら負けても納得がいく」と冷静に判断できる場面のことです。

現在は検証を中心にし、取引しないことも選択肢にする

今はリアルトレードを控えて、過去検証をメインに行っています。

過去の取引データを振り返り、「自分はどんな状況で判断を誤りやすいのか」「どういう条件なら落ち着いてルールを守れるのか」を客観的に洗い出しているところです。

今の僕にとって、毎週無理にエントリーする必要はありません。

自分の基準に合わなければ、1週間でも、2週間でも、極端な話1か月間トレードしなくても構わない。

「エントリーしないこと」も立派なトレードの選択肢だと考えています。チャンスを無理に探すのではなく、決めたルールを一貫して守り続けられる状態を作ること。それが今の僕の最優先課題です。

音声記録と自作ツールでトレードを振り返る

日々の振り返りには、AIを活用して作った自分用のFX検証ツールを使っています。

以前から「こういう検証ツールがあればいいのに」と思いつつも、プログラミングの知識がない自分には作れないと諦めていました。

ですが、AIツールを壁打ち相手にすることで、必要な機能を少しずつ形にできるようになりました。荒削りではありますが、現在の検証作業にしっかり役立っています。

過去のトレードについても、1件ずつ地道に振り返っています。

エントリーの根拠、上位足の環境認識、ファンダメンタルズ、そしてエントリー時の心理状態などを、音声入力でどんどん吹き込んで記録します。そのテキストデータをAIで整理し、自分のトレードの癖やミスの傾向を分析しています。

キーボードで長文を打つ必要がなく、音声入力で詳細な記録を残せるようになったのは、三日坊主になりがちだった僕にとって非常に大きな変化でした。

AIに売買判断を任せるわけではない

誤解のないように書いておくと、僕はAIに「買いか売りか」の判断をさせてトレードしているわけではありません。

AIの役割は、あくまで記録の整理や過去データの振り返り、検証作業のサポートです。

AIが出す回答には間違いや偏り、古い情報も混ざります。そのため、AIの分析を盲信することもありません。

最後にエントリーの引き金を引くのか、どの程度のリスクを背負うのかを決めるのは、どこまでいっても自分自身です。

僕にとってAIは、FXで楽に勝つための裏技ではありません。

一人では面倒になって挫折しがちな記録や検証を淡々と続け、自分一人では見落としてしまう思考の癖を客観的に見つめ直すための「補助輪」です。

自分に合ったトレードを一貫して続けるための土台作りに、AIという道具を役立てていければと考えています。

条件を待ち、根拠と心理を記録し、AIで傾向を整理する流れ

自分に合った手法でも、一貫して続けることは難しい

FXを始めたばかりのころは、「絶対に勝てる手法さえ見つかれば解決する」と思っていました。

しかし、自分に合いそうな手法を見つけ、一度は資金を増やす経験をしたあとでも、僕は勝ち続けることができませんでした。

手法を探すことも大切です。けれど、それ以上に難しいのは、欲や焦りに心を揺さぶられることなく、「決めたやり方を淡々と守り続けること」でした。

たとえ一時的に口座資金が増えたとしても、調子に乗って手法を広げたりすれば、積み上げたものは一瞬で崩れてしまいます。

約2年間の遠回りを通じて僕が痛感したのは、自分の決めたルールを一貫して守り続けることの、圧倒的な難しさでした。

今も試行錯誤の途中にいる

今もなお、僕は試行錯誤の真っ只中にいます。

検証を重ねながら、過去のトレードを通じて自分の心理的な癖や判断ミスと向き合っている段階です。AIの活用法にしても、まだまだ模索している最中と言えます。

これからも、うまくいった結果だけでなく、判断を誤った過程や、ルールを守れずに悩んだ経験も含めて、ありのままを記録していくつもりです。

このブログのFXカテゴリーでは、僕が検証を通じて考えたことや、日々の相場で感じたリアルな気づきを等身大の言葉で残していきます。

なお、この記事の内容は僕自身の個人的な経験と振り返りであり、将来の利益を保証するものではありません。特定のトレードを推奨する投資助言でもありません。

FXには当然ながら資金を失うリスクが伴います。トレードを行われる際は、そのリスクを十分に理解されたうえで、ご自身の判断と責任において行ってください。

完成された結果の誇示ではなく、迷いながら学び、検証を積み重ねていく等身大の過程を、これからも発信していければと思います。

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